もしかしたら酷い病気なのかもしれないって恐怖を感じていたのに、ゲンキンな私は気分の悪さにも幸せを感じる。
三成の赤ちゃんがお腹にいる証拠だと思うと胸のムカムカも愛おしく思える。
「すぐに戻る。」
そう言って部屋から出た三成。
きっと左近さん達に報告に行ったんだね。
どんな顔で報告するのかな?
照れて話すの?
それとも、やっぱり普段通り感情を出さずに冷静に話すの?
考えると三成の姿を見たくてウズウズとする体。
見たいという衝動は気分の悪さを上回って、私はゆっくりと布団から起き上がった。
「結構大丈夫っぽい?」
一人部屋で呟きを漏らし、そのままゆっくりと立ち上がる。
「動けそう。」
体が動くのを確認出来た私はゆるゆると襖に向かって足を進める。
「病気じゃないって言ってたもん。」
とても私を心配してくれている三成を思うとほんの少し罪悪感を感じたが、自分を納得させるように言葉を落とし、襖をそっと開いた。
襖から顔を覗かせ、キョロキョロと周りを伺えば、目の前に音もなく現れた人。
びくりと肩を跳ねさせながらその人物に目を向けると、ギロリと睨む鋭い目が私の瞳に飛び込んできた。
「どこへ行くの?」
頭の上から落ちてくる声にぎゅっと瞼を閉じると降ってきたのはため息で、
「油断も隙もないな。」
呆れたように言葉を紡ぐ。
「部屋でおとなしくしてろって言われたんだろ?」
何も言えない私に詰め寄るように言葉をかけられ、
「だって、見たかったんだもん。」
私は説明になってない言い訳を口にした。
「何を?」
「三成様と左近さんの会話。」
「それって見るんじゃなくて聞くんだろ?
それに盗み聞きするつもりだったのか?」
いい趣味してるなって呆れたように話しかけられた。


