大阪にある三成の屋敷には日が傾きかけた夕刻に着いた。
お昼にはしゃぎすぎたのか、それともたくさん食べ過ぎたのか、屋敷に着く頃には自分一人では歩けないほどに具合が悪くなった私は布団の上に寝かされた。
きっと、細くなっていた食を無視して調子にのって食べ過ぎたんだ。
急にたくさん食べ物が入ってきて胃がびっくりしちゃったのかな?
お医者様まで呼んでくれて、またみんなに迷惑掛けたことにも申し訳なくて布団に潜って涙を堪えた。
「入るぞ。」
襖が開けられたと同時に三成の声が響き、落ち込んだところを見られたくなくて慌てて笑顔を作って布団から顔を出した。
だけど三成は眉を中央に寄せて訝しげな表情で私を見下ろし、布団の側に腰をおろした。
「無理をしてはいけない。」
「ごめんなさい。食べ過ぎて迷惑掛けるなんて恥ずかしいよ。」
それでも心配を掛けたくなくて笑顔を崩さずに話す私に、
「泣くのを堪えるのは何故だ?」
私の瞼に掌をのせて三成は言葉を落とした。
ひやりと少し冷たい三成の手の感触がとても心地いい。
「泣いてなどいませんよ?」
少しおどけた口調で応える私から掌をのけて瞳をじっと覗き込む三成。
「無理はするなと言うたであろう?」
目が赤いではないかって溜め息をつきながら言葉を落とした。
何でもわかっちゃうんだね。
三成に嘘はつけない。
「ごめんなさい。
本当にごめんなさい。
いつも迷惑ばかり掛けちゃって、あなたの側であなたを支えていきたいって思うのに、何も出来ないばかりか逆に迷惑掛けることが悲しくて…。
情けないよ。」
溢れ出す言葉を止めることが出来なくて、本当は弱音を吐くのも嫌なのに思っていることが全て言葉になって口から零れ落ちた。


