勝利の女神になりたいのッ!~第1部~



「紅葉さん?」


なんだかちょっぴり不機嫌な紅葉さん。


「殿の御前だぞ紅葉、慎め!」


紅葉さんの後ろには桔梗さん。


「話は纏まったようですね。」


微笑む朱里さんの姿も見える。


そして最後に部屋に入ってきた左近さん。


三成と私の前にドッカリと腰を下ろし、


「良い夫婦になられました。
紫衣、お前は俺の自慢の娘だ。
殿、我が娘を末永く幸せにしてやって下さい。」

優しすぎる言葉を口にして深く頭を下げた。


そうだね、紅葉さん。

私はこんなにたくさんの愛情を貰ってるんだよね。

三成だけじゃない。


「みんな、ありがとう。」


涙を流す私に三成はポツリと呟いた。


「そなたは人気者だな。」


その口調がちょっぴり拗ねているようで、私達は顔を見合わせて笑った。


「では、約束のお菓子ですよ。」


廊下に向けて朱里さんが声を掛けると、一人の男の人が部屋の前で頭を下げて座った。


「お初にお目にかかります。」


椿にございますって声と共に上げられた顔。


私はびっくりして言葉が出なかった。