受け止められた私の体は三成の腕の中にすっぽりと収まって、
「紫衣…。」
ギュッと腕に力が入り私を抱き締めてくれる。
ずっとずっと恋しかった三成のぬくもりを感じて、涙が一気に溢れ出た。
「逢いたかったの。」
声を絞り出して言葉に出来たのは一言だけで、本当はもっと色々話したいこともいっぱいあるのに言葉は続かなかった。
三成の腕の中で彼の胸に顔を押し付け、ぬくもりに包まれ堪能する私に左近さんが呆れたように、
「もうよろしいのでは?」
三成に声を掛けた。
「折角のおめかしも台無しですよ?」
朱理さんに腕を引かれ、少し乱れてしまった髪を整えられる。
「姫様、はしたないですよ。」
桔梗さんはやはりお小言を落とし、紅葉さんにいたっては、
「阿呆紫衣。」
お決まりのセリフを溜め息混じりに落とした。
「お見苦しいところをお見せしてしまい、申し訳ありません。」
部屋の奥に向かった三成の声のする方に視線を向けると、若い男の子を従えた男性の姿が見えた。
少し小柄で痩せっぽちなその男性はニコニコと笑い、とても穏やかで人好きのしそうな人物で、
「よい、再会の場面を見せろと言うたのは儂の方だ。」
扇子をパタパタと忙しく動かしながら頭を下げる三成に声を掛ける。
「はっ!」
三成はその男性に頭を下げたまま歯切れの良い返事をしていた。


