勝利の女神になりたいのッ!~第1部~



桔梗さんは紅葉さんの言った言葉をとても真剣に捉えていて、私に敬意を示してくれる。


だけど、そんなの必要ない。


三成の奥方だけど私は私。


私が偉いってことじゃなく、たまたま三成を好きになっただけ。


三成のそばにいるのが私ってだけで…。


「桔梗さん、奥方様って呼ばないで下さい。」


「それは出来ません。」

「どうして?」


「恐れ多い…。」


「私は紫衣です。」


「では、紫衣姫とお呼びします。」


「姫なんて私にはもったいないから、みんなが呼ぶように紫衣と呼んで下さい。」


「いえ…それは…。」


「ダメ?」


「………。」


強引すぎるのか困ったように表情を曇らせる桔梗さん。


「いいんじゃねぇの?
頭の堅い桔梗には紫衣の言うとおりに出来るわけないよ。
紫衣姫で手を打てば?」

お互いに譲らない私達の間に入ったのは紅葉さんで、


「それより、そろそろ飯の時間だろ?
桔梗、聞いてきてくれよ。」


もう話はおしまいだとばかりに桔梗さんに指示を出した。