体の力が抜けてぐったりとした私を支えてくれたのは佐和さんだった。
意識を失った私を支えながらお兄ちゃんに話しかける佐和さん。
「紫衣に何をした?」
「俺という存在を紫衣の中から消した。」
「なぜ…?」
「もう俺に捕らわれたまま生きて欲しくないからだ。」
「俺はそうは思わない。」
「縛り付けたくないのだ。」
「紫衣はお前に縛り付けられてなんかない。」
「たとえそうでも、もう紫衣の苦しむ姿を見たくはない。」
「お前の存在が紫衣を苦しめているとでも言うのか?」
「そうだ。」
「それは間違っている。お前を慕い、お前を想う気持ちが今まで紫衣が違う時代で頑張ってこれた糧になっているんじゃないのか?
お前を消すって事は紫衣の頑張りも消してしまうんだぞ!
許さねぇ…。
そんなバカなこと許せねぇ!」
「俺はもう見たくないのだ。
俺に謝る紫衣も涙を流す紫衣も…。
ずっと笑っていて欲しい…。」
「笑えるだろ!
これからずっと笑顔のまま紫衣が過ごせるように俺は紫衣を支えていく。お前は逃げるのか?
お前も一緒にコイツを支えてやれよ!」
コイツからお前の記憶を消すことはお前に向けたコイツの笑顔も消すことになるんだぞ!」
「すまない…。」
「おいッッ!
三成!消えるなんて考えるな!
紫衣を守るんじゃねぇのかよ!
佐和山でずっとこの時代をお前の生きた時代を…
その両方を見守りながら生きるんじゃねぇのかよ!
勝手なこと言ってんじゃねぇぞ!
紫衣!
目を覚ませ!
三成を止めてくれて!」


