席につくとき私に奥に入るように促してくれた佐和さん。
「ああありがとう。」
芽衣ちゃんが嶋田さんにしたように余裕を見せたいのに、やっぱり私には出来なくてどもってしまう。
胸を張って、隙を見せない!
呪文のように繰り返す嶋田さんの言葉。
「久しぶりだね。」
良君に掛けられた言葉に、
「そうね。」
胸を張って応えた。
だけど、胸を張るタイミングが大事なんだって気付いた時には周りの空気が止まっていて、
更に胸を張るというよりは肩を張って、反り返った姿勢は尊大以外の何者でもなく、
失敗しちゃった?
失敗しちゃったよ!
焦る私は瞬時に肩をシュンと落としたんだ。
そんな私の一連の行動の意味がわかる嶋田さんは、
「ぶはっ!」
遠慮なく豪快に噴き出してみんなの注目は一気に嶋田さんに注がれる。
「紫衣ちゃんは素直すぎて本当に可愛いな。」
みんなの視線を浴びながらも余裕たっぷりに話す嶋田さんに、
「紫衣に何を吹き込んでくれた?」
冷静な佐和さんの言葉が掛けられていた。
「紫衣ちゃんが余裕たっぷりな態度で隙を見せないようにって言っただけだけど?」
裏切者と呼んでもいいですか的に嶋田さんはアッサリと入り口での会話を暴露してくれ、
「「あぁ、それで…」」
佐和さんと芽衣ちゃんは同時に言葉を落とした。


