「残念だけど話す前に到着だ。」
大学の近くのファミリーレストラン。
そこのパーキングに車は滑るように入り、駐車した。
「さあ、行こうか。」
「うん、行こう。」
運転席と助手席が同時に開いて私は慌てて自分もドアを開けた。
だけど、待って!
まだ話聞けてないじゃない。
「待って!
待って下さい!
まだ何も話聞いてないです。」
懇願するように声を掛ける私に、
「そんなの直接聞けるでしょ?」
芽衣ちゃんに最もな意見を言われた。
「心の準備をするより、ぶっつけ本番の方が自分に素直になれるって思うしな。」
最初っから私には石野さんと良君が逢ってる経緯を話す気なかったってサラリと言ってのけたのは嶋田さんだった。
ぶっつけ本番ね。
確かに私はアレコレ考えすぎてしまう傾向がある。
だけど、訳もわからずぶっつけ本番と言われても納得なんて出来なくて、
「無責任です!」
私を置いて歩き出した二人の背中に叫んだんだ。


