「嫌だと思うって何が?」
満足げに笑ってたのにどういう訳か更に意地悪を口にする芽衣ちゃんに私はもう降参するしかなく、
「気になるとかじゃなくて二人っきりなんて許せないって佐和さんは思ってる………はず…。」
もうこれ以上責めないでと願いを込めて言葉を紡いだ。
佐和さんに謝りたい…。
私を想ってくれるから不機嫌だった佐和さん。
大切だから譲れなかった気持ち。
最近ずっと彼の眉間に深く刻まれていた縦皺を思い出して胸がぎゅっと苦しくなった。
「佐和さんに逢ってくる!」
「今から?」
「うん!逢いたいの。」
「連絡してから行った方がいいよ?」
「そうだね。」
そうだよ!
今すぐ逢いたいって気持ちばっかりで佐和さんの都合なんて考えてなかった。
佐和さんの家に行っても留守だったら逢えないんだ。
「電話してみる!」
鞄から携帯を取り出して見ると着信が5件。
マナーにしてるからわからなかったんだ。
着信履歴はみんな佐和さんからだった。
「石野さんからばっかだね。」
携帯の画面を覗き込んで芽衣ちゃんが呟いた。
佐和さんから着信が続けて入るなんて珍しいよ?
何かあったの?


