言葉につまる三成。


「愛しています。あなただけを…。」


私の背中にまわる彼の腕にぎゅっと力が込められた。


「いつのあなたも、どんなあなたも私は愛しています。」


「紫衣…。」


「離れないって言ったでしょ?」


「…………。」


「覚悟して下さいね?」


とても恥ずかしかったから茶目っ気たっぷりに締めくくったつもりだった。

とても重い告白になった気がして誤魔化すつもりだった。


だから気付くのが遅かったんだ。


結構いっぱいいっぱいだったんだなって気付いたときには私の背中は床を感じて、目の前には妖艶に微笑む三成の姿があったんだ。


「あれ?」


状況についていけない私の間抜けな声にくすくすと笑う三成。


あれ?

あれれ?


困惑する私の耳元に彼の唇が寄せられ、


「抱くぞ」


囁かれた言葉に背中がぞくりと震えた。


「え?…なに?」


さっきまでとても苦しい話をしていたのに、展開についていけないよ。


首筋に顔を埋める三成に、


「待って。」


懇願もむなしく私は三成の腕の中で思考を失った。