「やはり、紫衣がうたと名乗るのはいい気分ではないな。」
怒ってるのかと思っていた三成の意外な言葉に私は少し驚いた。
同時に紫衣という名を大切にしてくれる三成に心が暖かくなった。
「紫衣に変わりはありません。」
「ふむ。」
いつでも、私を驚かす三成。
優しい驚きをくれる三成。
繋がれた手に少し力を込めた。
「佐吉ーー!
独り占めするんじゃねぇぞーー!」
ズカズカと足音を立てながら近づいてくるのは正則。
私の手をぎゅっと握りしめる三成の雰囲気が一気に冷たくなった。
「佐吉と呼ぶな!」
「佐吉は佐吉じゃねぇかーー!」
正則さん?
結構飲んでますね?
お酒の匂いをプンプンさせて三成と私の前にドッカリと腰をおろした。
「うたさんも、さぁ…」
差し出されたのは杯。
飲めって事かな?
っていうか私お酒は飲めない!
「すみません。お酒は…」
「病み上がりでも一杯くらいは飲めるでしょう?!」
っていうか正則ってかなりマイペースで人の話聞いてない。
空気の読めない正則を正面に横からは冷気を感じた。
隣に座る三成の不機嫌冷気が私に突き刺さる。
どうしたらいいの?
っていうか正則空気読んでよー!!


