とりあえずは挨拶をしなければ…。
落ち着け!落ち着けと心で唱えながら私は床に手をついて頭を下げた。
「お初にお目にかかります。
うたでございます。
今宵はようこそおいで下さいました。」
挨拶は紅葉さんにバッチリ教えられたからスラスラと言葉が出てきた。
けど…。
そのほかは何も教えられてないよッ!
「お体はもう大丈夫なのですか?」
「はい。」
話しかけられても返事しか出来ないよ。
紅葉さん、こんな展開聞いてないよッ!
私がしっかりしなきゃ三成の恥になるって頭ではわかっているのに、どうしてもオロオロしてしまう。
「すいません。
人に慣れていないもので緊張してしまって…」
言い訳じみた言葉だけど、正直な気持ちが口から零れた。
うん。
間違ってない!
本当に何を話していいのかわかんないんだもん。


