時間とともに和やかだった雰囲気が段々と緊迫したものに変化していった。


三成の表情も険しくなっていた。



時間がわからなくても、もうすぐ宴の時間だということが私にもわかった。


「もう時間ですか?」


三成は私の問いかけに言葉は返してくれない。

だけど眉間に深い皺を寄せたのが応えだろう。


「紫衣を閉じ込めて誰の目にも触れさせたくない。」



苦しそうに吐き出す三成の言葉がとても胸に響いた。


情熱的な言葉を口にする三成に私は安心をもらう。


口にしなくても理解しろって日本男児特有のやり方ではない三成。


照れという言葉も三成にはないのだろうか。


ストレートで情熱的な三成は戦国時代には珍しいタイプなのだろうか。


それとも戦国時代だからなのだろうか。


『男児たるもの』って言葉はいつの頃のものなのだろう。


私はストレートに感情を出し、情熱的に愛をくれる三成との生活がとても心地良いと思う。


「閉じ込めてしまわなくても私はずっとあなたの側にいます。」


私の幸せは三成の隣にいること。


三成と一緒に生きることが幸せなんだ。


私から三成にキスをした。