彼の感情の動きについていけない私はポカンとして呆気にとられていた。
苦しいほど彼の腕にぎゅうぎゅうと抱きしめられる。
「三成様?」
声にならない声を出して彼を呼ぶと彼は八ッとしたように腕の力を緩めた。
「すまない…。」
「どうしたんですか?」
「朱里に聞いたであろう?」
「何をですか?」
「奴らは無類の女好きだと聞かなかったのか?」
そういえば聞いたような気がする。
そんな彼らを三成は嫌っているとかなんとか…。
「私のことなら心配しないで下さい。」
「無理だ!」
「大丈夫です。」
「逢ってもないのに何故そう言い切れる!」
なんだか怖いッッ!
すごく怒ってる?
何を言っても強い口調で返ってくる三成の言葉に怯みそうになったがグッと堪えた。
「さっきあなたが彼らと分かり合いたいと言ってたから…。
それに、私にはあなたがついていて下さるのでしょう?」
彼の瞳から逸らさずにジッと見据えて言葉を返した。
そんな私に彼は一瞬目を見開いてからまたその腕の中に閉じこめるように抱きしめると、
「負けたよ。」
ポツリと呟きを漏らした。
けれど無条件に認めてくれたのではなく、彼と私には約束事が出来たんだ。
一.三成の側から離れないこと。
一.病み上がりだと演じること。
一.絶対に酒の相手をしないこと。
一.本格的に飲み出したらすぐに退出すること。
その四つの条件をのまなければ対面させないと強く言われた。


