部屋の真ん中にはお茶と花饅頭が朱理さんが持ってきてくれた状態で置かれている。
私は三成が部屋に入ってくる前は朱理さんが座っていた位置に腰を下ろした。
「元の位置に座ればよい。」
「ですが…」
私が元々座っていた位置は朱理さんが座っていた場所よりは上座にあたる。
そんな場所に座るなんておかしいよね?
「よい、座れ。」
勢い良く腕を引かれ立ち上がらせた私を元の位置に座らせると三成は私の背後に座った。
三成の行動についていけない頭は真っ白で、心臓もあり得ないくらい激しくバクバクと動いている。
それに彼の表情が見えないのはスゴく不安だよ。
怒っていてもいいから、彼の顔を見て話がしたいよ…。
意を決して振り向こうとする私は床に手をついて体の向きを変えようと試みた。
だけど、背後から肩を掴まれて動きを止められたんだ。
もう顔を見たくないの?
それほどに怒らせてしまったの?
不安と悲しみに涙が溢れ出てきた。
「お顔を見せて下さい。」
「駄目だ!」
「お叱りは受けます。
どんなことでも…
だからお顔を見せて下さい。」
「嫌だ!」
強い彼の口調がなんだか少し拗ねたような口調に変わった。
嫌だって、なんだか子供みたい。
不思議に思った私は首だけを動かして彼の表情を伺った。
振り向くと彼は頬を真っ赤に染めて顔を逸らした
そしてそのまま私は背後からぎゅっと彼に抱きしめられたんだ。
「見るなと言っただろ?」
少し弱々しい彼の言葉。
「嫌です。私はいつでもあなたを見ていたい。」


