勝利の女神になりたいのッ!~第1部~



「うた様ってどんな方だったの?」


「慎み深いお美しい方でしたよ。」


「じゃあ美男美女の夫婦だったんだね。」


「………」



また沈黙ですか…。



「私にうた様が務まるかしら…。」


俯き加減に瞼を伏せて言葉を落とす私。


落ち込んでるのはもちろん演技。


姉御肌の朱理さんはきっと騙されてくれるはず。

「不安だよ…朱理さん。」


ポツリと呟きを漏らすと朱理さんは力強い声を上げたんだ。


「紅葉に出来たんですから大丈夫ですよ。」



思惑通りの言葉を引き出すことが出来た。



「そうね。
そうよッッ!
紅葉さんに宴の時間までみっちり手解きをしてもらうわッッ!」


「………」