勝利の女神になりたいのッ!~第1部~



血気盛んで武こそが力、朱理さんの言葉を何度も心で呟いた。


戦国の世は力が支配する。


力のない物は滅び逝く時代。




けれど、力だけの支配なんて続かないんだ。

天下人を支える智将も又必要になる。


「得意な事を分担するだけなのに…。」


私の小さな呟きに朱理さんはクスクスと声を立てて笑った。


「意地っ張りの集まりですからね。」


一筋縄ではいきませんよって言い切る朱理さんに溜息をついた。


いつの時代になっても続く確執なのかもしれない。


まるで会社だ。


「現場で叩き上げ、経験と実績を積んだ人間と学歴だけで役職につく人間は互いに理解し合うのは難しいのかもしれない。」


晩酌をしながらお父さんがよく口にした言葉。


うちのお父さんは後者、学歴で役職についた人だった。
いわゆる、エリート街道を約束された人。


だけど、会社では慕われている良き上司だと思う。


その証拠に会社の若い人が家によく出入りしてた。


その時に話してたんだ。

「人にはそれぞれ向き不向きがある。
それをうまく補い合って生きなければ未来に繋がらない。」


その時、お父さんを格好良いって思ったのを覚えている。