だけど左近さんは紅葉さんの言葉にニヤリと笑うだけだった。
余裕たっぷりな左近さんの態度に紅葉さんは大袈裟に溜め息をついて呼びかける。
「左近様!」
何も言わない左近さんに苛立ちを感じているのかその呼び方も声を荒げていた。
「いいじゃないですか。宴の後の殿の機嫌とりは紫衣に任せて、我々は早々に退散すれば…。」
何も問題はありませんよって恐ろしい言葉で締めくくられた。
丁寧な左近さんの言葉に含まれる恐ろしい内容に唖然とする私に紅葉さんもニンマリ笑顔で言葉を掛けてきた。
「紫衣、そういうことなら俺も賛成だ。」
え?
ええええぇ――??
全く意味がわからないよー!
でも怖いって事だけはわかるよ。
「ちょっ…
待って!!
待って下さいぃぃ―!」
叫び声も虚しく、二人は私の肩を叩いて部屋から出ていった。
どういうこと?
何?
結局どうなったの?


