溜め息混じりに天井を見ながら呟きを漏らす佐和さん。
勝てないって…
何か勝負をしてたの?
体を起こして視線を向けると仰向けのまま動かない佐和さんが瞳に映る。
惜しげもなく晒されている佐和さんの上半身。
さっきシャツを脱がしたままの格好でベッドに仰向けに横たわっている。
スベスベの肌に触れたいと思った。
シルシはつかなかったけど、
シルシの意味さえまだわかってないけど、
彼の胸に口づけをしたい。
動かない彼にソッと手で触れた。
ピクリと小さく跳ねた後も彼は私を見ない。
ずっと天井をみつめたまま動かなくなった。
だから私は自分の思うまま彼の胸に唇を寄せて口づけを落とした。
それでも彼は動かずに、今度は瞼を閉じていたんだ。
もしかして寝ちゃった?
睡眠不足の彼を呆れさせたり、怒らせたり、笑わせたり感情を揺さぶったから疲れさせちゃった?
申し訳ないと思いシュンとうなだれた時、芽衣ちゃんの言葉を思い出した。
「これは上級者編なんだけどね…」
男女のごにょごにょ講座の言葉を思い出したんだ。
上級者編というのに引っかかりは感じるけど、佐和さんに喜んでもらいたい。
眠ってるみたいだから調度いいよね?
失敗したら私も知らんぷりで眠ったふりしたらいいんだしね。


