「シルシだって?」
目を見開いた佐和さんに肩を掴まれて顔をのぞき込まれた。
だけど私は佐和さんから逃げるように体をよじって横を向いたんだ。
「こらッ!
ちゃんと俺を見ろ!」
怒ってる?
怖いよ…。
おずおずと顔を佐和さんに向けて視線を上げると何故かニンマリと笑っている佐和さんが瞳に映った。
「ぷっ…くくく…。」
ビクビクしている私と反対に佐和さんはなぜかとって楽しそうに笑い出した。
頭がついていかないよ。
何がおかしいの?
それともあまりに私がダメだから笑わずにいられないとか?
そんなの嫌だよ。
「佐和さん、もう一度挑戦したいです。
だから笑わないで下さい。
呆れちゃったかもしれないけど、頑張りますから…
あの…
その…
シルシってなんなのか教えてくれませんか?」
くつくつと喉の奥で笑っている佐和さんに向けて真剣に話した。
本当は恥ずかしさに消えてしまいたいと思いながらも、諦めたくなくて尋ねたんだ。


