意を決して口にしたのは別れだった。
やっぱり生きる時代が違う者が一緒に生きるのは難しい。
みんなの足を引っ張りながらしか生きれない私は消えてしまえばいいんだ。
「なんだよ。急に…」
別れを口にした私を見る佐和さんの眉間には深い皺が刻まれていた。
口調も佐和さんらしくない棘を含んだものだった。
「私は佐和さん達の習慣や考えについていけてないんです。」
喉が熱くなってヒリヒリと痛い。
鼻の奥もツンと痛みを感じていた。
それでも込み上げる涙を零さないようにグッとお腹に力を入れギュッと拳を握った。
「それは紫衣が感じたこと?」
私の強く握った拳を両手で包み込みながら話す佐和さん。
「はい…。」
戸惑いに揺れる佐和さんの瞳に見つめられ固く握られた拳に彼のぬくもりを感じて堪えていた涙が溢れそうになった。
だから私から返す言葉も一言で、返事だけしか出来なかった。


