眠ってる間のことは自分ではわからない。
彼を好きなのに言葉にするのが恥ずかしいから意識のないときに口走ってしまってるんだろうか。
恥ずかしい…。
「紫衣、俺のこと夢に見るほど好きなんだ?」
彼の顔をまともに見ることが出来なくて視線を下に落とした。
「紫衣…。」
低く掠れた彼の声が鼓膜を刺激する。
声だけでクラクラと酔ってしまう。
「佐和さん。」
視線を彼に向け、名前を口にすると胸がギュッと苦しくなった。
ねぇ、佐和さん。
とても、とてもあなたが好き。
ずっと、ずっと側にいたいよ。
「紫衣、今の嘘だから。」
うっとりと彼を見ている私に意地悪な笑顔を浮かべて言ったんだ。
「へ?」
思考がついていかない。
嘘って何が嘘?
間抜けな声を出したまま固まる私を見て彼はクスクスと笑っている。
「紫衣が寝言言ったなんて嘘…。」
俺の願望を口にしただけだよって彼は私の耳元で囁いた後ギュッと私を抱きしめた。
嘘?
願望?
「酷いですッッ!佐和さん!」


