「紫衣が悪い。」
拗ねたような彼の口調。
呼吸が整うのも待てないというように唇を塞がれた。
荒く激しいキス。
見た目の冷たい印象と違って熱い心を持つ三成。
「好き。」
彼の背中にをギュッと抱きしめて言葉を落とした。
「知っている。」
フッと息を小さく吐き出すような笑い声と一緒に彼の言葉が落ちてきた。
視線を絡ませると自然に引き合うように触れる唇。
離れてしまうと寂しくて唇を噛み締めた。
「はいはい、そろそろよろしいですか?」
キスの余韻とぬくもりから離れた寂しさは背後から掛けられた言葉に一気に現実に戻った。
襖が開け放たれて朝の光が部屋に差し込む。
振り返ると膳を持った紅葉さんが立っていた。
「隆吉...。」
彼も言葉が続かない。
男姿の紅葉さん、彼の後ろには左近さんと朱里さんの姿も見えたからだろう。


