天正17年の小田原攻めまでは少し時間がありそうだ。
小田原で三成は忍城を攻めることになる。
初めて彼は3万という大軍の指揮官を命じられる戦。
ここでも三成は未来に戦下手だと言われるきっかけを作ってしまう。
きっと武断派の武将も三成の失敗を笑うだろう。
だから忍城攻めも必ず成功させて見せる。
歴史は今私の手の中にある。
三成を導けるのは私なんだから...。
迷わない。
芽衣ちゃん、真衣ちゃん、結衣ちゃん、良君、お父さん、お母さん、それから紫衣ちゃん。
ごめんなさい。
あなたたちの住む世界が歪んでしまうかもしれない。
私のこの手でもしかしたら壊してしまうのかもしれない。
許して...
それでも私は彼を諦められないの。
彼と手を繋いでいたいの。
「起きていたのか?」
背中から彼の声が聞こえた。
眠れなかった私は彼の腕の中から出てジッと襖を見ていたんだ。
頭を使いすぎたのかズキズキと頭痛がする。
それでも振り返って彼に笑顔を向けた。
「眠らなかったのだな」


