死なせない。
絶対に彼を家康の手にかけるようなことはしない。
歴史は変えちゃいけないのかもしれない。
きっとここで私が歴史を動かせば未来が変わってしまう。
それでも...。
彼を失うなんて考えられない。
愚かでしょうか...。
私の感情のみで歴史を変えようとすることは愚かでしょう。
それでも私は彼を失うことが出来ない。
「共に、命尽きるまで....
命が尽きようとこの手は離さない。」
三成の言葉と共に落ちてくる彼の唇を受け止めて私は心に誓った。
規則正しい彼の寝息。
空が白々と明るくなってきた。
疲れているのか彼は私を抱きしめたまますぐに眠りに堕ちた。
彼の寝顔はとても美しかった。
そして普段起きている時の彼とは違うあどけない姿に自然に微笑が浮かんでくる。
天承14年、西暦では1586年。
関ヶ原で合戦が起こったのは慶長5年、1600年。
でも関ヶ原までに出来る限りのことをしなければいけない。


