彼と一緒に生きていくために私に出来ること、それは彼を支えること。
天承14年の今、彼の抱える仕事とはどんなものなのだろう。
歴史では上杉の上洛、堺奉行など彼の仕事は書物を読むだけでは私にはわからないものが多かった。
私に何か出来ることはないのだろうかと思考を巡らせていた。
「どうした?」
布団の中に二人で一緒に入った状態で私の髪に指を梳くように通しながら三成は尋ねてきた。
「お仕事大変なんですか?」
「どうしてそんなことを聞く?」
私の言葉に彼はあからさまに不愉快な表情を浮かべている。
「今、お城にいなくても大丈夫なのですか?近く、上杉様が上洛されるのではないのですか?それ以外にも堺奉行にもなられて忙しいのではないかと心配しています。」
「どうしてそれを紫衣が知っておるのだ。」
「私は未来から来たんですよ?天承14年の今、あなたが何をしていたのかは大体のことは知っています。」
「ふむ...。」
黙り込む三成。
仕事のことに口出しをされるのは不愉快なのかもしれない。
無論私も詳しく知っているわけではないので仕事の内容について口出しをするつもりなど毛頭ない。
だから彼が誤解をしないように言葉を付け足した。
「体が心配なのです。いつも無理をしてるんじゃないかと...こうして一緒に過ごせる時間が私にとってとても大切で幸せな時間です、だけどこうしている時間があなたにとってとても貴重な体を休める時間なのかと思うと一人でゆっくりと過ごされるほうがいいのかと思って....。」
「そんなことを心配していたのか。」
彼はフッと息を吐き出して笑うと私をギュッとその腕で抱きしめた。
「俺は紫衣の側でだけゆっくりと心を休めることが出来るんだ。紫衣が側にいるだけで疲れも吹っ飛んでしまう。」


