「今は天正14年だ。」
いつまにか部屋には私と紅葉さんの二人になっていた。
私の質問に答えてくれる紅葉さん。
「天正14年?」
「そうだ。」
天正14年、上杉景勝が上洛し秀吉に謁見する年だ。
三成が堺の奉行になるのもこの年。
「三成様はとても忙しいのですね。」
「殿が忙しくない時なんてないに等しい。」
今九州では島津が大友を攻めている、来年..天正15年には島津を攻めるために九州征伐が始まる。
また戦いが始まるんだ。
「ねぇ、紅葉さん。
紅葉さんは三成様に逢えないの?」
「逢えるぞ、というか俺は忍だぞ!お前俺のことなんだと思ってんだよ!」
唐突に質問した私に紅葉さんは唇を尖らせて不服そうに答えた。
「ごめんなさい...。」
シュンと肩を落とす私に紅葉さんはフッと笑いを漏らした後言ったんだ。
「殿は今日はお帰りになるぞ。その時にお前は殿の側でお疲れを癒してやれ。
何か仕事をというのなら、それがお前の仕事だ。
殿のお側にいて殿のために生きることがお前の仕事、誰にもできないお前だけの大事な仕事だろう?余計なこと考えなくていいんだよ!!」
「うん。」
「だったら朱里にでも頼んで身の手入れでもして一日過ごせ。」
「身の手入れ?」
「お前...ちょっと太ったぞ!」
「嘘ッッ?!」


