「苦労を掛けてすまなかった。」
池の中央に浮かぶようにして立っているお兄ちゃんの姿。
辛そうなその表情が胸を締め付ける。
「苦労なんて思ってない!苦労なんて何もしてないよ。」
「俺のせいでお前は...紫衣は...。」
きっと私だけじゃない、入れ替わった二人の紫衣。
私たち二人のことを言ってるんだ。
「紫衣も大丈夫だよね?だって、さっき池に映った紫衣はとても幸せそうだったよ。
お兄ちゃんにちゃんと愛されているんだね。」
「.......。」
「私も幸せだよ。お兄ちゃんにずっと愛されているんでしょう?
完全な転生ができなかったのは石野さんのためだけじゃなく私のためなんでしょう?」
「.......。」
話しかけてもお兄ちゃんは口を開いてくれない。
ただ悲しそうに私を見ていた。
悲しまないで。
そんな悲しそうな顔しないで。
「素直じゃないなー!
まったく.....。」
黙り込んでしまった私たちの間に入るように石野さんは言葉を落とした。
「ありがとうでいいんだよ!みんなありがとうでいいだろ。」
「ありがとう?」
「そう!俺は生かしてくれて、紫衣に出逢わせてくれて三成にありがとうだ。」
「私は...ずっと見ていてくれてありがとう、それから石野さんと出逢わせてくれてありがとう.....それから、それから.....。」
涙で言葉が続かなかった。
涙を拭ってくれるのは石野さん。
頭を撫でてくれるのはお兄ちゃん。
池の上からすぐ私の隣に移動してきたお兄ちゃんの懐かしい掌だった。
池の中央に浮かぶようにして立っているお兄ちゃんの姿。
辛そうなその表情が胸を締め付ける。
「苦労なんて思ってない!苦労なんて何もしてないよ。」
「俺のせいでお前は...紫衣は...。」
きっと私だけじゃない、入れ替わった二人の紫衣。
私たち二人のことを言ってるんだ。
「紫衣も大丈夫だよね?だって、さっき池に映った紫衣はとても幸せそうだったよ。
お兄ちゃんにちゃんと愛されているんだね。」
「.......。」
「私も幸せだよ。お兄ちゃんにずっと愛されているんでしょう?
完全な転生ができなかったのは石野さんのためだけじゃなく私のためなんでしょう?」
「.......。」
話しかけてもお兄ちゃんは口を開いてくれない。
ただ悲しそうに私を見ていた。
悲しまないで。
そんな悲しそうな顔しないで。
「素直じゃないなー!
まったく.....。」
黙り込んでしまった私たちの間に入るように石野さんは言葉を落とした。
「ありがとうでいいんだよ!みんなありがとうでいいだろ。」
「ありがとう?」
「そう!俺は生かしてくれて、紫衣に出逢わせてくれて三成にありがとうだ。」
「私は...ずっと見ていてくれてありがとう、それから石野さんと出逢わせてくれてありがとう.....それから、それから.....。」
涙で言葉が続かなかった。
涙を拭ってくれるのは石野さん。
頭を撫でてくれるのはお兄ちゃん。
池の上からすぐ私の隣に移動してきたお兄ちゃんの懐かしい掌だった。


