それから紅葉さんは三成のことをたくさん話してくれた。
彼の奥さんが秀吉の側室になった時の彼の様子を淡々と語る紅葉さんは、その口調とは反対にとても悲しそうに話してくれる。
きっと傷ついた彼を側でずっと支えてきたんだろう。
「さすがに秀吉様も殿に悪いことをしたと思ったんだろうね。
奥方様を側室に入れたことは公にはされなかったんだ。」
だからなんだ。
そんな話どこにも残っていなかった。
「それに奥方様は体が弱いと公の場に出ることはなかったからね。
俺が殿の奥方に成り代わることは容易だったんだ。」
「紅葉さんはずっと彼の側に仕えているのですか?」
「そうだ。
でも、もう女装はしなくてよくなりそうだ。
これからは紫衣が殿の奥方様になるんだからな。」
「私がですか??」
「何か問題があるのか?」
一瞬にして紅葉さんの表情が冷たくなった。
さっきまでとっても柔らかかった雰囲気は微塵も感じられない。
怖いですッ
紅葉さん…。


