甘い雰囲気に包まれて私はとても幸せだった。
「二人の甘い時間を壊して申し訳ないんだけど、時間がないんだよ!!」
スパンッと勢いよく開いた襖。
入ってきたのは紅葉さんだった。
「紅葉、無粋な真似はよせ。」
紅葉さんが部屋に入ってきても私を抱きしめたまま放そうとしない三成。
「殿、たとえ殿でも私の仕事の段取りを狂わせることは出来ませぬ。」
「お前は頭が固すぎるぞ。」
「何とでも仰って下さい。紫衣を私にお任せになると仰せになったのは殿ではございませんか。みっちりしごいて差し上げますゆえ早く紫衣を開放してください。」
三成と対等に話を進める紅葉さんにも驚いたが、彼女...彼の言葉に私はもっと驚いた。
みっちりしごく?
紅葉さんに私は何をしごかれるっていうの?
怖すぎで想像したくない。
「さぁ、グズグズしてないで紫衣は私についてくるんだ。」
紅葉さんに三成から引き剥がされた私は有無を言わさぬ勢いで彼に腕を引かれて三成の部屋を後にした。


