力強い彼の腕の中に閉じ込められるように抱きしめられた。
自惚れてもいいの?
彼の側にいてもいいの?
「紅葉さんに申し訳ないです。」
私は涙を拭ってから彼との距離をとった。
「なぜ紅葉を気にする。」
「彼女はあなたの大切な人ではないのですか?」
「どうしてそう思ったのだ?」
「とても綺麗な方です。とてもお似合いです。」
自分の言葉に自分で傷ついた。
だけどこれは真実。
目を逸らすことなんて出来ない現実なんだ。
俯いて顔を上げることの出来ない私の頭上に落ちてくる彼の笑い声。
何を笑うことがあるの?
不思議に思った私は涙も止まり、笑い転げる彼の顔をまじまじと見つめたんだ。
笑いながら彼は私を引き寄せ頭を何度も撫でた。
「紅葉と俺の中を誤解したのか?」
「えっ??」
「紅葉は俺の用心棒のようなものだ。あれでも女の格好をしていても立派な男なのだよ。」
「えぇっ???」
紅葉さんが男?
嘘でしょう?
クスクスと笑う三成。
私は困惑する頭を抱えながらも恥ずかしさに顔を伏せた。


