バタバタと足音が近付いてくるのが聞こえた。
布団から起き上がり私は着物を整えた。
寝ていてもいいと三成は気遣ってくれたけれど、そんなわけにはいかない。
仕事も途中でほっぽりだしたまま寝ていることなんて出来ない。
「失礼しますよ。」
掛けられた言葉と同時に開く襖。
ゆきさんの姿に心が凍りついた。
ゆきさん、とっても怖い顔してる!!
ゆきさんの後ろからはゆきさんに耳を引っ張られながら引きづられるようにして部屋に入ってくる正澄様。
その後ろからは笑顔の朱里さんと左近さんの姿も見えた。
ゾロゾロと人が入ってきて最後に左近さんが襖を閉めて私の前に座った。
左近様は今大変な時だから正澄様のことは話さないって朱里さんに言われていたのに申し訳なくて目を合わすのが怖かった。
ゆきさんだって赤ちゃん産んだばっかりなのに...。
朱里さんとの約束も守れなかった。
全身が自己嫌悪に包まれた。
本当にダメな私。


