勝利の女神になりたいのッ!~第1部~



「今日、正澄様に膳を運んだのは紫衣だね?」


「はい。」



きっと馴れ馴れしく話しかけたから正澄様が怒ってるんだ。


そうに違いない!



「あれは、私の正直な気持ちです。
だけど…やりすぎだったことは反省しています。」


ごめんなさいと頭を下げた私の腕を掴んで朱理さんは立たせた。



「謝りに行くよ。」


「はい。」



部屋を出る間際で朱理さんはポツリと言葉を零したんだ。



「まさか紫衣が正澄様と一緒になりたいなんて…
ゆきさんのお腹の子供にこの事影響しなきゃいいけど…」



なに?
どういうこと?



「あの…今から向かうのは正澄様のお部屋ではないのですか?」



確かめたかった。

なんだか話が食い違ってる気がした。



「図々しいにも程があるよ!
ゆきさんの所に決まってるじゃないか!!」


鬼の形相の朱理さんに私はゴクリと唾を飲み込んだ。


だけどやっぱり納得は出来ない。


何かが違うって感じたんだ。