石野さんと逢った次の日芽衣ちゃんは朝早く帰ってきた。
「ただいまー。」
ちょっと疲れた芽衣ちゃんの様子に気になったものの頭の中は紫衣のことでいっぱいだった。
「おかえり。」
素っ気無く返す私に芽衣ちゃんは申し訳なさそうに尋ねてくる。
「昨日は楽しかった?」
楽しかった、ドキドキもした。
石野さんのことを思うだけで胸は高鳴る。
だけど...
「うん。楽しかったよ。」
やっぱり紫衣のことが気になる私は芽衣ちゃんにキチンと向かい合って話すことが出来ない。
そんな私に芽衣ちゃんは爆弾を投下するような言葉を落とした。
「私、嶋田さんとつき合うことになっちゃった。」
「えっ??」
「昨日、嶋田さんの部屋に泊まったの。」
頬を染めて話をする芽衣ちゃん。
とっても幸せそうだ。
「あのね?聞いてくれる?」
放心状態の私に話しかける芽衣ちゃん。
惚気たっぷりの芽衣ちゃんの言葉は刺激的過ぎる。
聞いているだけで顔が熱くなる。
そんな私に芽衣ちゃんは昨日のことを聞いてきた。
「紫衣は石野さんとどうなったの?」
途端に沸騰する頭。
石野さんの柔らかい唇の感触を思い出して私は無意識のうちに唇を指でなぞっていた。
「紫衣?キスしちゃった?」
芽衣ちゃんからの直球。
誤魔化すことが出来なくて私はコクリと小さく頷いたんだ。
「キャーーッ!!」
黄色い芽衣ちゃんの悲鳴が部屋中に響き渡る。
両手で耳を塞いで私は俯いて恥ずかしさで真っ赤に染まった顔を隠した。


