「守られるだけではイヤなんです。私も何かしたいんです。」
顔を上げてハッキリと言うことができた。
朱里さんの口添えを無駄にしたくないという気持ちと変わりたいという気持ちが私の背中を押したんだ。
「本当に気を使って言っているのなら紫衣は姫としてここで過ごすのが一番なんだよ。
だけどそうでない理由が紫衣自身にあるのなら私は紫衣を応援するよ。」
何も言ってくれない左近さんに代わって言葉を返してくれたのは朱里さんだった。
「ね?左近様。」
朱里さんに声を掛けられ、左近さんも頷くことで了承してくれた。
その姿は渋々言わされたというような感じだったけど了承してくれたことに私は素直に喜んだ。
それでも条件はつけられた。
屋敷を出るときは必ず左近さんか朱里さんと一緒のときだけで一人では出てはいけないということ。
「はい、必ず守ります。」
そうは答えたけど忙しい左近さんと朱里さんと行動を共にするということは二人に負担を掛けてしまうことになる。
結局は私は一人では何も出来ないんだということがとても悲しかった。
役に立ちたいのにわがままを言って困らせているだけなのかもしれない。


