自然に声に出ていた言葉。
左近さんが好き。
驚いたような左近さんの表情を見て私はとっても恥ずかしかった。
「俺?」
「いけないよ!!」
焦ったような左近さんの声と襖を開けて部屋に飛び込んできた朱里さんの大きな声が同時に部屋に響いた。
「左近様!!」
朱里さんは左近さんの隣に腰掛けて左近さんの肩をバシンッと音を立てて叩いていた。
左近さんを睨みつける朱里さんの表情が怖い。
「あの....ごめんなさい。私寂しくて...それで....」
「紫衣も寂しさを埋めるだけで何てこと言ってんだい!!」
怒りの矛先は左近さんから私に移った。
体を縮めた私の肩を左近さんは大きな手で撫でてくれる。
「お父さんみたいなんです。」
素直に出た言葉。
本当にあたたかい左近さんの掌にふれると小さい頃抱っこをせがんでお父さんに抱きあげてもらったことを思い出す。
「はぁ?!」
「フフフ...」


