「お待たせ。」
そう言って差し出されたソフトクリーム。
受け取ると彼は笑顔で言ったんだ。
「絞りたてのミルクで作ったソフトクリーム。
ここでしか食べられないんだ。」
店員さんに一生懸命頼んでいたのはソフトクリームを買うため?
せっかくだからって言った言葉の意味は私に食べさせるため…。
「ありがとう。」
とっても嬉しかったのに言葉が出てこない。
たった一言しか言えない自分を心底情けないと思った。
普通はもっと可愛く色々話すよね?
女の子はもっと喜び上手なんだよね?
クラスの女の子も、芽衣ちゃんももっと色々言葉を繋げている。
「どうした?食べないの?」
ソフトクリーム嫌いだった?心配そうに聞いてくれる石野さんに首を振ってから私は地面を見つめた。
「とっても嬉しかったんです。だけど言葉に表せなくて…可愛くないですよね私。」


