「探したぞ!!」
背後から聞こえる声に私の肩は目に見えてわかるほど大きく弾んだ。
どうして?
なぜ追いかけてくるの?
探してくれだなんて私頼んでない!!
振り返ることもしない私に石野さんの大きな掌が私の頭の上に置かれた。
「マジ焦った...。」
息を吐き出す石野さん。
吐かれる息は溜息ではない、安堵の息。
「悪かった...勝手なことして。」
「石野さんが謝ることなんて何もないんです。私がつまらないからでしょう?
だから何も気にしないで下さい。芽衣ちゃんと嶋田さんに頼まれたて断りきれなかったのでしょう?本当にもう何も気にしないで下さい。私は一人で大丈夫です。ごめんなさい、ありがとうございました。」
石野さんは謝ることなんてない。
優しいあなたは断ることが出来なかったんだよね。
なのに...本当にごめんなさい。
振り返ることなく告げる私を後ろから抱きしめる石野さん。
フワリと抱きしめる石野さんの体温を背中に感じて涙が溢れた。
「違う..違うんだ!!」


