勝利の女神になりたいのッ!~第1部~



「お兄ちゃん。」


綺麗な顔に華奢な体。


女の人みたいな線の細さ。


お兄ちゃんだ。


大好きな...

逢いたくて逢いたくてずっと思い続けたお兄ちゃん。



私の姿を目の端で捉えてお兄ちゃんは眉間にしわを寄せた。



小さな子供が嫌いなのかな?



刺々しいお兄ちゃんに少し戸惑いながらも側で過ごした


何も話さない。


私を見ることもない。


そして何も告げずに馬に跨って帰っていく。


冷たいお兄ちゃん。



だけどちっとも怖くなんかない。


本当はとても優しいって知っているから...。



「また逢いたい。また来てね。」



祈るような気持ちでお兄ちゃんの後姿に小さく呟いた。