「いえね。左近は嬉しいのでございます。
殿のお心に明るい灯りが灯ったことが嬉しいのでございます。
長く待ったかいがありましたな。｣


「左近、気味が悪い。｣


「はぁ？｣


「かしこまった物言いが気味が悪いと言ったのだ。｣


「はぁ…。｣



少し左近を苛めてやろうと思いわざと冷たく言葉を発した。


でもすぐにそれが俺の照れ隠しだと悟った左近は俺の横に歩を進めて並ぶと横目でチラリと俺を見た後ニヤリと笑って言ったんだ。


「殿もお人が悪い。
やはり素直にはなりきれませんな。｣