"わかっていたことだろ"

神谷は自分に言い聞かせた。



来た道は、まったく違う道になっていた。


どこへ向かって走ってるのかもわからない恐怖。

暗闇の恐怖。


後ろから迫る"驚異"。



どれか一つだけでも、神谷・・・・誰にでも耐えられない程の恐怖だろう!




・・・・・そして・・・・廊下の真ん中に・・・・どこに向かうともわからない階段が延びている。


神谷は思い出した・・・・"光っていた校門"を・・・・・。


そこにたどり着くことだけが、かすかな"望み"だった・・・・。



神谷は走りながらの、極限状態だったが・・・・・・・・・・・・"決心"した。



"階段に賭ける!"



菅原「ほらほら・・・はやくつかまっちゃお〜ぜぇぇぇ、かみやよぉぉ?
もうおまえ以外みんな・・・・・・捕まえちゃったんだぞぉ・・・?
先生困らすなよオオオォ!
校庭一億周!
足りねえか、死ぬまで!いや死んでも・・・・・走りつづけなさぁ〜い!
へへへっ」



神谷は、ドシドシと後ろから迫る音に、振り返りもせず、階段を駆けあがり始めた!





"菅原に捕まったら終わりだ"


神谷にはそう思えた。