男は話し始めた。


男「俺は上野だ。
なんで、こんな風になったかはわからない。
一時間目が終わったくらいだった・・・・・・・・急に空の色が"変わった"んだ。クラスのみなは、通り雨がくるのだろうぐらいにしか思ってなかった。
だけど俺は・・・・・・・・・・・みたんだ。
空に、何か"気味の悪いもの"が飛んでたのを。俺は、"ヤバイ"と思って、じっとしてられなくなって、教室を飛び出した。
学級委員長として・・・・・・・いや、そんなことは関係なくて・・・・クラスの皆に知らせしようかとも、思った。
だけど・・・・・"時間"なんてなかった。
誰かに話してたとしたら、俺はここに・・・・・・いないだろう。
"切羽詰まってたんだ"」

香苗は何かを、思いだした。


香苗「あっ!
カナエも〜、校門入ったら急に、暗くなった気がしたかもぉ・・・・。」


上野「あぁ・・・・多分そうだろう。
この学校は、何かが"急"に変わったんだ。
俺が自分の教室をでてから、今まで"まともな"人間に、一人も会っていないよ。」


香苗は驚いた仕草を見せた。


香苗「えぇ〜!?
会ってますよぉ!
ココ!
ココ!」


香苗は自分を指さしている。



上野「あっ・・・・・あぁ」




上野はため息をついた。