サッカー部に所属している川瀬は、朝練の疲れから、部室でそのまま眠ってしまっていた。

何時だかわからないが、天井をみながら、ぼーっとしていた。

"どうせ、教室行っても、授業中寝てるだけだしな〜・・・・・もう少しここにいようかな"


川瀬はサッカー推薦で学校に入った。

朝早くから夜遅くまでサッカーをやり続けていた。

恵まれた、体格と、アメリカ人を母にもつ、川瀬は顔立ちもよく、気取らない性格から学校でも人気だった。

放課後の練習には、他の学校からも女子生徒が来てグラウンドに群がり、声援を送るのだった。

"川瀬ファンクラブ"なるものも存在している。


しかし、川瀬は中学校からつき合っている、学校の違う千春という、彼女がいて、ほかの女に興味はなかった。


なにより、今はサッカーをすることが大事だった。


"俺、部室で寝ちゃってました〜、今日の調子はどう?"

川瀬は千春へメールを送った。


暫くすると、携帯はメールを受信した。

"おまえは今部室にいるんだな。
早急に救助へ向かう!!学校に爆弾がしかけられている。
待機するように!!"



切羽詰まったような文面は、川瀬を恐怖に"誘う"切り口となった。