「加藤だって人の事言えないだろ。さっきからすれ違う人、すれ違う人、みんなお前の事見てくじゃないか。」
「なんだ、俺ってそんなに格好いいか?」
「どこからその発想が出てくるのかね・・・。自分の体型見た事ないのか?」
僕の視線の先には、加藤の腹が揺れている。
「いいんだよ、男はこれくらいの方が。最近、デブキャラモテてるだろ?それよりお前みたいなガリの方がモテないって。」
くだらない話をして、本題を忘れていた。
「そうだ、で、何時の電車?」
「だから、何するんだよ?」
「わかんないかな。告るんだよ、彼女に。でも、いきなりじゃマズいだろ。だから、徐々に・・・なっ?」