「・・・でね、・・・なんだよ。」
会話も終始、彼女が主導権を握っていた。僕は頷いたり、彼女にあわせて笑っている。
前にも、こんな光景を見た気がする。そんなに遠くない過去。でも、記憶は形づかない。
「そうなんだ。僕も見たかったな。」
「ホント、見てほしかったな。あ、そうだ。約束していたデート、そこに行かない?」
「いいね。行こう。」
こんな会話から、僕達のはじめてのデートプランは決まった。
子供のように、はしゃぎたい気分だ。
「早く、日曜日になるといいね。」