だが、わずかに八機であのデカブツを墜とすことは不可能だ。 「重量比が違いすぎる……」 差し詰め、ゾウの周りを飛び回る蝿だ。 三浦が唇を噛んだまま空を睨む。 「隊長……」 すばるの声が少しかすれて聞こえたのは、きっと気のせいではないだろう。 小さな肩がふるえている。 「……大丈夫だよ、すばる」 もう、今度こそすばるは頷いてはくれなかった。 その、わずか5秒後だった。