すっくと立ち上がった三浦が空を見上げた。 「……馬鹿だよな、本当」 心なしか騒めき始めた周囲には気付いている。味方ではない。 それも多分わかっていた。 「どうして……俺が、ここで」 幼子がワガママを言うかのように呟いて、三浦は一点の茂みに真正面から向かい合った。 「出てこいよ、俺一人だ」