「やめろぉぉお!!」 青空にこだまする叫びが、ズンッと腹の底を殴るような衝撃に消える。 「………なっ…!?」 思わず声を漏らしたのは、 青年の方だった。 コツン、と青年の足元に転がった鉄塊に視線が集まる。 「喫水タンクか、君にしては考えた方かい?」 ※喫水 船底と水面の距離を測るための水。搭載重量や港への停泊が可能か判断する。