「……な、」
「君も知っているだろう?…向こうは今、自分のテロ対策で手一杯…武力介入に必死さ」
それはそうだ。
唯一最大の同盟国は、己の対策に神経を注いでいる。
勝手に定めた「支援国家」にテロ廃絶を訴えながら銃を振りかざして侵攻、軍事政権を打倒し、そこに未だ居座る軍隊。
だが。
「―――それでは!」
御堂は下唇を噛みしめ、芹沢を睨み付ける。
「特務隊382人以下、我々は、このまま奴らに背中を撃たれるのを待つほか無いんですね…!?」
国を守る為の特殊戦闘に特化した組織が、護られることは無い。
「君は、何を言ってる?」


