「なんだと…!?」 そんなことが、 有って良いハズがない。 視界には相変わらず眩しい橙色がこぼれていて、鉄臭いモノクロの地上を鮮やかに染め上げている。 今、自分がいる空さえ。 見渡すかぎり真っ直ぐに伸びゆく閃光が差し込んでいるのだ。 「第5班、もう一度だ!!」 たまらず安原は通信機に向かって叫ぶ。ザザ、というノイズが再び機械の向こう側で呻いた。 存在するハズがない。 自分の視界に敵機、 しかも大型? 有り得るハズがないだろう。